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Amy Cheng

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出会いを通じての理解・思想

2013/06/10

 2003年3月、二週間にわたりr:eadに参加できたことを嬉しく思っている。日頃、展示の準備で忙しい私にとって、今回のレジデンスはとても得難い機会であった。小規模ではあるけれど、綿密で、計画性のあるこのレジデンスプログラムは、私達が知るレジデンスよりもさらに印象に残る「出会い」の機会や実質的な交流を生んだ。確かに、私の10年間のキュレーター歴や現代アートのキュレーターという仕事からみても、アーティストや他のキュレーターと知り合うチャンスは多々あるのだが、質が高く長期間にわたる交流の場というのは、想像ほど多くはない。特に、私たちの仕事はワンパターン化するとなおさらだ。

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鄭慧華(エイミー・チェン)
台湾

インディペンデント・キュレーターかつ美術批評家であるエイミー・チェンは台北を拠点に活動し、在住。1995年から芸術評論や関連する文章を書き始め、近年発表した評論は永久保存版『今芸術』、『現代美術』(台北市立美術館出版)などで散見される。チェンは数多くの展覧会のキュレーターとして。台北のTheCube Project Spaceでは「Traversing the Fantasy」(2010年)と「Re-envisioning Society」(2011~2013年)、2011年のヴェネチア・ビエンナーレ台湾館では「The Heard and The Unheard – Soundscape Taiwan」、また、2012年には「Unhomely: Tales of An Island」 (マンチェスター、中国アートセンター)と「3rd Taiwan International Video Art Exhibition : Melancholy in Progress」(台北、鳳甲美術館)を企画してきた。

2010年には、音楽/文化批評家のジェフ・ロ(Jeph Lo)と共に、台北のTheCube Project Spaceを立ち上げる。そこは、現地の文化を探求すること、アーティスト達と長期的な関係を築くこと、そして台湾と国外のコミュニティ間で現代美術の交流を促進することを目的としている。