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r:ead #4 (平成27年度)実施概要

[期間]

2015年11月15日〜11月25日

[会場]

韓国・京畿道、ソウル

[参加メンバー]

アーティスト:
竹川宣彰(日本)
キム・ドンギュ(韓国)
陳伯義(台湾)
鄭怡敏(香港)

キュレーター:
趙純恵(日本)
イ・スンヒ(韓国)
賴依欣(台湾)
張嘉莉(香港)

トランスレーター:
池田リリィ茜藍(日本語/中国語)
蔣雯(日本語/中国語)
イ・チャンウク(日本語/韓国語)
チン・キョンドク(韓国語/中国語)
チョン・ヒョンソク(韓国語/中国語)

主催:Art Space Pool
共催:芸術公社
助成:京畿文化財団、国際交流基金、韓国文化芸術委員会

r:ead#4 企画・運営チーム

ディレクター:アン・ソヒョン、チョ・ジウン
共同ディレクター:相馬千秋、龔卓軍
トランスレーター・ディレクター:田村かのこ
アシスタント・ディレクター:チェ・ヒスン
アシスタント・トランスレーター(翻訳協力):赤尾木織音、周思敏

ウェブ・ディレクション:須藤祟規
アートディレクション:岡部正裕(voids)

r:ead #1 (平成24年度)およびr:ead #2(平成25年度)は、文化庁「文化芸術の海外発信拠点形成事業」の一環として、特定非営利活動法人アートネットワーク・ジャパンの主催で開催されました。r:ead #3(平成26年度)は台湾の文化省および教育省からの助成のもと、国立台南藝術大学の主催で台湾にて実施されました。
今回のr:ead #4は京畿文化財団、韓国文化芸術委員会および国際交流基金からの助成のもと、韓国のインディペンデント・イニシアティブであるArt Space Poolの主催、特定非営利活動法人芸術公社の共催で、韓国にて開催いたします。 r:ead#3に参加したアン・ソヒョン、チョ・ジウンをディレクターに迎え、龔卓軍および相馬千秋との共同ディレクションのもと、韓国と日本の合同事務局が企画・運営を担います。
また、r:ead #4は、[対話・リサーチ期]と[創作期]を分けず、10日間の集中プログラムとして実施致します。

スタッフプロフィール

アン・ソヒョン
ディレクター/韓国

インデペンデント・キュレーター。大学で美学を専攻し、フランスの現代美学に関する論文で修士号を取得した後、フランスに渡り、 「美術館学とニューメディア」 Master 2期のコースを修了。 「ミュージアムスペースの意味:ムゼオ・グラフィの要素に対する記号学的分析」で美術館学の博士号を取得。これまで、「川みたいな平和」 、「 Xサウンド:ジョン・ケージと白南準の以降」 、「ノスタルジアはフィードバックの二乗」 、「しつこいリフレイン」 、「ランニングマシン」 、「白南準 オン・ステージ」 、「グッドモーニング ミスター・オーウェル2014」 、「2015ランダムアクセス」などの展示を企画、2012年「月刊美術」展企画部門にて大賞(共同企画)を受賞した。現在は「展示スペースによる意味形成と芸術の政治性」についてとくに関心を持っている。

趙芝恩 (mixrice)(チョ・ジウン)
ディレクター/韓国

mixrice(ミックスライス=チョ・ジウン&ヤン・チョルモ)は「移住」という状況が作り出した痕跡と過程、経路、結果、記憶について探求している二人のアーティストによるグループ。
現在は植物の移動と進化、また植民地時代の痕跡とともに、移住の周辺で発生した予期しない状況と文脈について、写真と映像、漫画の手法を通じて作品を発表している。mixriceは、過去と現在の間の無名の時間、不可解な開発とシステムの構築によって真っ平らになった空間、そしてどこにも属せない個人、そのような不在の瞬間を想起させる作品を制作している。アーティストとして、時には企画者として、ワークショップ、漫画、映像、写真、絵画、ドローイング、デザイン、アクション、テキストなど多角的な活動が可能なグループである。
主な展示に、第12回シャールジャ・ビエンナーレ「The Past、the Present、the Possible」(シャールジャ、アラブ首長国連邦、2015)、「NNNCL& Mixrice」(アトリエエルメス、ソウル、2013)、 第7回アジア・パシフィックトリエンナーレ(グラスゴー現代美術館、ブリスベン、2012)、「The Antagonistic Link」(Casco、ユトレヒト、2009)、「パラボラアンテナ」(オルタナティブスペース プール、ソウル、2008)、「アクティビティーング コリア」(ゴベトブルスターアートギャラリー、プリマス、2007)、「悪童たち、今ここ」(京畿道美術館、安山、2009)、「第6回光州ビエンナーレ」(ビエンナーレ館、広州、2006)などがある。2010年カイロでのレジデンスプログラムを経て、アーティストブック『とてもに平らな空き地』(ポラムA、2011)と『ダッカに行くメッセージ』(sai comics、2013)を出版した。

相馬千秋(そうま・ちあき)
共同ディレクター/日本

日本最大の舞台芸術祭フェスティバル/トーキョーの初代プログラム・ディレクターとして全企画をディレクション(2009-2013)。横浜の舞台芸術拠点「急な坂スタジオ」設立およびディレクション(2006-2010)。2012年よりr:ead(レジデンス・東アジア・ダイアローグ)ディレクター。国内外で多数の企画のプロデュース、キュレーションを手掛ける他、文化庁文化審議会文化政策部会をはじめ文化政策や芸術機関の委員、審査員、理事等を務める。早稲田大学、リヨン第二大学大学院卒。

龔卓軍(ゴン・ジョジュン)
共同ディレクター/台湾

1966年、嘉義(台湾)生まれ。1998年、台湾国立大学哲学部に在籍。「Dialectics between Body and Imagination: Nietzsche,Husserl,Merleau-Ponty」と題した論文にて博士課程を修了。様々な大学で哲学の講師を務め、2007年より、国立台南芸術大学視覚芸術学院で准教授兼所長に就任。美術論・美術批評・美学の授業を担当。2009年より、季刊美術誌「Art Critique in Taiwan (ACT)」の編集長に就任。翌年にACTが全国出版大賞の2010年度優秀賞を受賞。ゴンは翻訳の分野でも高い評価を得ていて、G. バシュラール、M. メルロー=ポティ、C.G.ユングの中国語(繁体字)翻訳者でもある。研究活動を続けながら、キュレーターとしても活動中。2013年、台北のEslite Galleryにて「Are We Working Too Much?」を企画。本展覧会に関連する書籍2冊を同時に出版した。

田村かのこ(たむら・かのこ)
トランスレーション・ディレクター/日本

1985年東京都生まれ。アートを専門とする通訳・翻訳者の活動団体「Art Translators Collective」代表。日英の通訳・翻訳・編集、プロジェクトの企画運営、広報などを通じて、言語にとどまらない翻訳の可能性を探っている。今回のr:eadではトランスレーション・ディレクターとして、5カ国語が飛び交うr:eadプログラムに参加するトランスレーターたちの監修と、通訳環境の質向上に努める。その他の最近の主な活動に熊倉純子監修『アートプロジェクト(芸術と共創する社会)』英語版 企画・編集・翻訳(2015)、第56回ベネチア・ビエンナーレ日本館PRアシスタント(2015)、松戸まちづくり会議「PARADISE AIR」通訳・広報・編集(2014〜)、東京藝術大学「革新的芸術文化都市構想研究チーム」研究員(2014)、など。2008年タフツ大学工学部土木建築科卒業、2013年東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業。[Photo by Fuyumi Murata]

チェ・ヒスン
アシスタント・ディレクター/韓国

弘益大学(ソウル)彫刻科卒業、同大学院芸術学科修了。独立企画展 「そうだって」(2010年)、「PAINTERS」(2012年)などを企画するほか、多数の共同企画展示に参加。2013年から2015年までは白南準アートセンター(龍仁)でコーディネーターとして勤務し、「ランニングマシン」、「ダグ・エイトキン:電気地球」、「白南準 オン・ステージ」、「月の変奏曲」、「グッドモーニング ミスター・オーウェル2014」、「白南準アートセンター国際芸術賞」などの企画に参加した。

赤尾木織音(あかお・きおね)
アシスタント・トランスレーター/日本

1993年東京に生まれる。2015年米国ベニントン大学卒業。在学中はビジュアルアート、衣裳デザインの他、英文学、第二言語習得理論、批判理論など幅広く学ぶ。2014年より、シカゴのアーティストグループ Temporary Services とコラボレート。ポスターや出版物のイラストを手がけ、シカゴ Sullivan Galleries で行われた展覧会 A Proximity of Consciousness: Art and Social Action に参加する。2014年、建築家/デザイナー、アントニオ・スカルポーニ氏の『ELIOOO』を翻訳。2015年、スイス・アーツ・カウンシル Pro Helvetia からの助成を受け、スカルポーニ氏来日をコーディネート。第7回太郎吉蔵デザイン会議基調講演、札幌市立大学での講義の日英同時通訳、英日逐次通訳を担当。アートプロジェクトの日英翻訳者として活動中。

布作家として、2012年に「Kione’s」を立ち上げる。2012年サンフランシスコ Renegade Craft Fair、2015年シカゴ Renegade Craft Fair に参加。ワークウェアをコンセプトにデザインした卒業作品 Spring / Summer Uniform Collection がベニントン大学所蔵作品に選ばれる。

周思敏(シュウ・スミン)
アシスタント・トランスレーター/中国

中国広州出身。2013年中山大学外国語学部日本語学科卒業。2011〜2012年、韓国高麗大学で交換留学し、現在、京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程在学中。東アジア各地での生活経験から刺激を受け、東アジア比較文化を専攻し、各地域の文化現象を比較的に見ながら、対話と芸術を通してお互いの理解を深める可能性を探っている。学業以外の主な活動は、京都芸術センターのボランティア(2014〜)、京都国際芸術祭「PARASOPHIA」サポートスタッフ(2015)など。